平昌五輪の追憶
インジュです。
平昌五輪盛り上がりましたね!
マスコットキャラクターのスホラン(虎)とバンダビ(熊)がかわいくてお気に入りです。
これからパラリンピックが始まるから、バンダビを見られるのが楽しみ。(写真は仁川国際空港にて1月撮影)
同じ新聞記者の夫はスポーツが好きで夏季五輪の取材経験もあり、今回はほとんどの競技を中継で観ていました。
私も仕事の関係もあってけっこう観ていたのですが、ここで韓日カップルならではの問題が発生・・・
女子カーリングの韓日戦では、
夫が「藤沢さん~!」と言っている横で私は「メガネ先輩~!!」と声援を送り、
新種目の女子マススタートでも、高木選手の金メダルに夫が「うおおおー!!すげえ!!」と手を振り上げて喜ぶかたわらで私は、「えー、金髪の子(金ボラム選手)かわいそう~。銀メダルでひざついて謝ってるよ~」という具合。
やはり私もつい韓国を応援する傾向にあるようです。
父からはカカオトークで
“이서방 마음 상하게 하지 말아라”
(イソバン=両親は私の夫をこう呼びます。理由はまた今度=の心を傷つけてはいけないよ)と注意されましたが、
別にこんなことで夫婦ゲンカしたりはしませんよ、アッパ(笑)
しかしながら、他の韓日カップルを見ると、サッカーの韓日戦を契機に歴史問題まで言及しながら大げんかした、なんて話も聞きますしね。
政府同士はさておき、市民レベルではもっと仲良くしたいものです。
でも今回の五輪、私の中でちょっとした変化がありました。
女子スピードスケートの小平奈緒選手と李相花選手の友情は、両国で大きくとりあげられましたね。
もうだいぶ前になりますが、スピードスケート取材の手伝いで、李相花選手に話を聞く機会がありました。
まだ10代だった彼女はふてぶてしいの何の。でもその後、冬季五輪で連覇するなど大活躍する姿に「さすが!」と思ったものです。
一方で小平選手も努力の人で、金メダルが期待されていた存在。長年スケート取材をしてきた先輩の記事を読むと、自然と応援したくなります。
気が付くと、テレビの前で「小平選手も李相花も頑張れ~!」と本当に両方とも応援していました。こんな心境は初めて。自分でもちょっと驚いてしまいました。
私はこれまであまり五輪もW杯も見ない方でした。
「韓国と日本、どっち応援するの?」と尋ねられることが多く、少々うんざりしていたからです。もともとスポーツはそんなに好きではないので、そのうち「どっちも応援してない。関心ないから観ない」とぶっきらぼうに答えるようになっていました。
でもこれからは、その質問に「両方」って答えようと思いました。
どちらの国の選手にもベストを尽くしてほしい。
そう思っていることに気がつきました。
先ほど「つい韓国を応援してしまう」と言ったのに矛盾していますね(笑)
でも男子フィギュアは羽生選手を応援していたし・・・
うん、やっぱり両方と言いたいです!
女子スピードスケート500メートルについて、2月19日付け朝日新聞の記事では「宿敵同士とは思えない。その場に居合わせた人が優しい気持ちになれる記者会見だった」と締めくくっています。
小平選手と李選手がお互いを尊敬して高め合う姿は、日韓両国もこうあってほしいと思わずにいられないものでした。
ちなみに夫はこの後、「新しい韓国語を覚えたよ。チャレッソ(よくやった)!」と得意げに話していて、何だかうれしかったです。
本当に平和な気持ちになることができた17日間の祭典でした。
《アンインジュ》
1984年ソウル生まれ。1990年に来日、神奈川県で育つ。延世大学校政治外交学科卒。
日本の全国紙に勤務中。お酒が弱くなったことが悩み。