母国修学案内!~在外同胞母国修学プログラム~後編
あんにょんはせよ~
秋田出身、在韓歴10年目。韓国の大学院で映画の演出の勉強をしている全辰隆(チョン・ジニュン)と申します。
忠清南道(チュンチョンナンド)にある国立公州大学の韓民族教育文化院のプログラムについて、2回にわけて紹介しています。(前回記事はこちら)
今回は、前編でお伝えできなかった内容をご紹介します!
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■ 魅力的な授業料、寮費、食費に加え、多様な奨学金制度!
こちらの魅力は格安で母国修学ができるということです。大学(院)修学準備課程の一学期分(5ヶ月基準)の場合、授業料、寮費、食費全て込みでなんと約340万ウォンです。ウォンではピンとこない方のために、日本円に換算するとなんと約34万円です!学・食・住の三つが込みでこの値段です!!
1ヶ月あたり約7万円で勉強だけでなく生活ができるのです!
*参考にソウルの各大学にある語学堂は授業料だけでだいたい一学期分(10週間)16〜17万円ほどです。一ヶ月あたりに換算すると授業料だけで約7万円かかります。語学堂の場合、更にこれに入学金、家賃、食費などもかかりますので、その違いは歴然でしょう。
これだけでも十分安いのですが、更になんと奨学金制度も豊富です!
国家奨学金という国の援助でもらえる奨学金があり、こちらのプログラムでは授業料、寮費、食費の50%、そして航空券の50%を奨学金で支援しています。つまり実質一学期分(5ヶ月基準)にかかる費用は約17万円になり、更に片道分の航空券代までもらえるということです。
ちなみにこちらの奨学金を受け取ることができるのは一学期分だけだそうですが、このプログラムに参加している全員が受け取れるそうです。二学期以上滞在される学生には各々の経済状況や学習態度などを考慮した上で適正な学生には国立公州大学奨学金というものがあり、こちらの奨学金を受け取ることができます。その他、事務や通訳などのボランティアを行ってくれる学生に授与するグローバルボランティア奨学金、公州大学に進学した場合もらえる公州大学大学進学奨学金、TOPIK成績優秀者奨学金などがあります。
*韓国籍であるなど、法的に問題がない場合は外部でのアルバイトも許可しています。
■ 世界中の海外同胞と友達に
学費など経済的なメリットも大事ですが、僕が思う母国修学プログラムの一番のメリットは世界中の海外同胞と一緒に勉強し生活ができることです。ソウルの語学堂ですと、同じレベルの学生としか知り合う機会がなかったりするので、韓国語がうまい人と話すには積極的に韓国社会に飛び込んでいく必要があります。しかし、母国修学プログラムでは最初から韓国語がうまい学生とも一緒に生活し仲良くなれるため、韓国語を練習する相手は自然と広がります。
さらに各国の文化や価値観なども学べますし、国は違っても海外同胞として共感できる部分は沢山あります。僕自身も10年前、母国修学を通じて大切な思い出と世界中に友達が沢山できました!
皆さんも韓国で世界中に友達を作るのはどうですか?(^^)
■ 在外同胞の心を理解してくれる先生方!
今回の取材で案内してくれたホン先生とお話をしていて感動したことがあります。ホン先生は在日を含めた在外同胞の気持ちをしっかりと理解しているところです。在韓10年目になりますが、本国の方でここまで在外同胞の気持ちを理解してくれている方は初めてでした。
先生曰く、韓民族としてのアイデンティティーの確立も大事ですが、韓国の言葉や文化を学び、グローバルリーダーとして韓国、そして世界で躍できる人材が育ってくれればいいなと思っているそうです。
ホン先生だけでなく、他の先生とのお話や、授業の様子、休み時間での先生と学生との関係を見ていても、距離感が近く、学校自体が非常に温かいアットホームな雰囲気でした。
本当に安心して韓国語や韓国語を学べる学校だと思いました。
■ 在校生へのインタビュー!
日本から来た学生のチェウォンさんとリナさんに、お話を伺いました。
ーQ1.韓民族教育文化院に決めた理由は?
チェウォンさん>
大学進学のために韓国に来ました。初めはソウルに行こうと思い、ソウルの語学堂を調べていたんですけど、東京の民団からこのプログラムを教えてもらい、文化院に来ることに決めました。
リナさん>
同じく大学進学ために来て最初はソウルの学校に行こうとしていました。でも、こちらの学校のことを知り、授業料などの安さに惹かれてここに決めました。
ーQ2.寄宿舎での生活や公州はどうでしたか?
チェウォンさん>
寄宿舎の施設には満足しています。ルームメイトとの関係も良好で不便なところはないです。公州市に関しては来たことがないし、ソウルじゃないので最初は心配でしたけど、思ったよりは大きな街だったので良かったです。なので特に不便はないです。
(ちなみに出身は三重県津市です。)
リナさん>
生活するのに不便なところはないです。ルームメイトがウクライナから来た人なのでたまに、コミュニケーションに困る時はありますが、問題なく生活しています。想像していたより小さい街でした。それでも週末にソウルに行ったり遊びに行ける距離なので大丈夫です。
(ちなみに出身は栃木県宇都宮市です。)
ーQ3.授業や母国研修プログラムの内容はどうですか?
チェウォンさん>
少人数の授業のため、集中できてすごい良いです。韓国語を話す機会が授業中に多いので最初の頃に比べて自分でもだいぶ伸びたと思っています。公州に来て良かったとすごい思っています。
リナさん>
世界中から来た人と友達になれて嬉しいです。生活でも海外から来た友達とは韓国語で話をするので、韓国語が上手になりました。授業や先生のサポートやおかげで大学にも合格できたので本当に嬉しいです。この学校に来て良かったと満足しています。
ーチェウォンさん、リナさん、貴重なお話、ありがとうございました!
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いかがでしたか?
母国修学プログラムの存在については知っていても、なかなか情報が入らずよく分からない方も多かったのではないでしょうか?
韓国で韓国語や韓国の文化について勉強したいけど、どうすればいいかわからなく不安に思っている方も安心して通える素敵な学校でした!
なお、2018年度の募集は終了しています(2018年度の資料のリンクはこちら)。2019年度のプログラムや募集内容は、来年に発表されるそうです。
ご興味のある方は、ホームページや各民団本部にお問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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次回は、韓国国内の、最新情報をご紹介できたらと思います。
乞うご期待ください!!
(チョン・ジニュン)
国⽴国際教育院:http://www.niied.go.kr
国⽴公州⼤学 韓⺠族教育⽂化院:http://www.hansaram.kr