大人気! 今あこがれの ソウル留学(13号掲載)
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留学と言えばアメリカやヨーロッパ、オーストラリアといった欧米圏への留学をイメージしがちだが、今、韓国留学がブームという。単なるアジア語ブームの延長なのか、はたまた二〇〇二年ワールドカップの影響なのか、定かではない。また、留学の動機が十人十色であろうことは想像に難くない。ともかく『アンニョン!』編集部に連日のように韓国留学に関する問い合わせが殺到しているのは事実。そこで編集部では「百聞不如一見」というわけで、実際にソウルに足を運び、現在韓国に留学中の日本からの留学生たちに直に話を聞いてみた。
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表の見方 |
@留学時期 通貨レート:一円=七.三ウォンで計算 |
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・記載された金額及びレートは1996年のものです |
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高名民さん(一九六七年生まれ/東京都出身/家事手伝い)
@九六年九月より留学、九七年三月まで留学予定
A延世語学院一級
Bソウル市内道峰山近くの親戚のアパートで従妹の女の子と相部屋暮らしC四十万ウォン
D在日韓国人ということで韓国語に関してはいつも「習わなくては」と気にかかっていた。親戚がほとんど韓国に住んでいるので、いつかコミュニケーションを図りたいと思った。
E韓国の現実の姿を見れることは何よりも得難い経験。すべてが学ぶことだらけ。親戚がいろんな所に連れて行ってくれるし、韓国語しか通じないので最高の環境です。学校の授業は韓国語だけなので満足しているが、ペースが少々速いのがつらい。語学院のクラスメートは私より若い子ばかりなので、リフレッシュできます。
F将来は韓国語を活かし、在日同胞のために役立ちたい。
G留学前三カ月ほど在日韓国青年会のURIKOに通ったのがかなり役立っていますが、もっと熱心にやっておけばよかったというのが本音。留学するなら二級以上から入った方がいいと思います。
菊地光一郎さん(一九六五年三月一七日生まれ/大和証券社員)
@九六年八月より留学、九七年五月まで留学予定
A延世語学院一級
B学校近所の下宿(六畳/五十万ウォン)下宿は十件くらい回ってやっと見つけた。トイレと風呂が専用なので今のところに決めた。ちょっと狭い。
C六十万ウォンくらい
D会社の派遣制度で留学。留学前に五十時間基礎を学んだ。韓国駐在員になる可能性大。
E韓国人のオープンな気質が肌に合う。
F歴代の先輩方に負けない敏腕な韓国駐在員として活躍したい。
G日本では本などで反日感情を抱く韓国人が多いと聞いていたが、一対一の人間関係ではフランクなので、先入観は持つべきではないと思う。あまりのストレートさに最初はとまどったが、こちらも受け容れてくれる寛容さが韓国人にはあるので積極的に相手に入り込んだ方がいい。また、下宿の友人たちとは兄弟みたいに付き合っている。留学生活するならぜったいに下宿をすすめる。
徐廷吉さん(一九五六年二月一四日生まれ/東京都出身/自営業)
@九六年九月より留学、九七年三月まで留学予定
A延世語学院一級
Bアパートを借りて住んでいる。
C五十万ウォン程度
D韓国人なので当然のように韓国語が話したかった。子供の学校の関係で妻と子供は日本においてきた。
Eとにかく毎日が楽しい。大学卒業後でいちばん一生懸命だ。
F日本に帰るまでにニュースを八割くらい聞き取り、新聞がすらすら読めるようになりたい。
G留学の半年前から単語中心に韓国語を自習したが、発音をカタカナで覚えてしまったのがよくなかった。カタカナ式の発音がクセになってしまって矯正に苦心している。毎日宿題をすることと単語五十個覚えることをノルマに課している。留学して人一倍語学をモノにするためには「早くマスターしたい」という意欲をもち続けることだと思う。
金允熙さん(一九七七年四月四日生まれ/沖縄県出身/高卒後すぐ留学)@九六年九月より留学、九七年三月まで留学予定
A延世語学院一級
B学校の紹介で入った学校付近の女子専用の下宿(四五万ウォン)
C三十万ウォン程度
D両親の教育で日本でも韓国語を話していたので会話には不自由しないが読み書きができないので留学した。
E今までとまったく違う環境であることが楽しい。授業も楽しい。
Fハングルをすらすら書けるようになりたい。将来は韓国語を駆使する仕事をしたい。
G学校の授業を集中して一生懸命受けることが大切です。
李暎美さん(一九七四年六月一三日生まれ/福岡県出身/大学生)
@九六年九月より留学、九七年九月まで留学予定
A延世語学院一級
B友人の紹介で入った女子専用の下宿(四三万ウォン/五畳半)
C三十万ウォン程度
D大学の第二外国語で韓国語を学んだがあまり役に立たなかった。日常会話ができるようになりたい。
Eいろんな留学生と知り会えることがうれしい。とくに社会人から学ぶことが大きい。
F日本で韓国語の旅行ガイドとして働きたい。
G下宿探しは慎重にすべき。最初に入った下宿は男の子もいて、勝手に部屋に入って来たりしてびっくりした。あまりニコニコ対応していると勘違いされるので注意。ときには厳しい態度も必要です。あと、建物の造りもよくみること。韓国の冬は寒いので、二重窓になっているところがグ−。雨漏りするような古い建物はパスしましょう。
金伸行さん(一九七一年十二月六日生まれ/タイで大学院修了後留学)
@九六年九月より留学、留学期間は未定。今後は中国に留学予定。
A延世語学院一級
B梨花女子大学付近の下宿(五十万ウォン/女子大生が多い)
C三十〜五十万ウォン(付き合いの幅による)
D将来は日本を拠点に韓国、中国、タイ、オーストラリアを結ぶ貿易業を営みたいので、韓国語は必需と思って。
E韓国にいるとストレスがたまらないのがいい。
F国際的な青年実業家。韓国の若者とオール韓国語で愛と哲学について熱く語りたい。
Gとにかく韓国語のシャワーの中にいることに甘んじて、韓国語をひたすら聞いていることが大事。
韓行伸さん(京都府出身/大学生)@九六年九月より留学、十二月まで留学予定(現在、卒業論文作成中)
A延世語学院二級
B自分の足で探して主人と直接交渉して決めた学校の近くの下宿(値切って三六万ウォンにしてもらった/三畳)C三十万ウォン程度
D在外韓国人とか韓国に関心のある日本人に興味があって、ここに来ればそういう人達とたくさん知り合えると思って。
E百聞は一見に如かず。とりあえず一度は韓国に来てほしい。
F日本人と在日同胞にもっと韓国に興味をもってもらうことが自分の目標。韓国人の克日的な考え方も改善していきたい。韓日親善のためには在日同胞のネットワークづくりが要であると信じている。留学情報などを提供できる留学生のネットも実現していきたい。G日本では学生会の韓国語サークルで基礎会話を勉強したおかげでとりあえず二級から入れましたが、短期留学の方は日本で話せるくらいまで勉強してさらに「磨きにくる」つもりで留学した方がいいと思います。
金帝憲さん(大阪府出身/大学生/三星グループに就職内定)
@九六年十月より留学、九七年三月まで留学予定
A延世語学院三級
B学校付近の下宿(四二万ウォン)
C五万円程度
D大学一年のときソウルに住む父の友人から留学の話を聞き興味をもった。就職が内定してから留学を決意した。E留学生活はとにかくいろんな人と知り合えることがいい。現地の友人もたくさんできました。韓国に来て風習の違いなどびっくりしたこともあったが日本と比較などしなければすべて納得できる。つらいと思ったことはない。受験勉強の次に充実した日々を過ごしている。
F南北統一事業に貢献したい。五十歳くらいになったら故郷の済州島に別荘を建てて釣りでもしながらのんびり過ごしたい。
G語学院には日本で韓国語の基礎を学んでから二級以上から入学することをすすめます。子供の頃から毎年二週間から一カ月は父の故郷に遊びに行っていたのが今になって役に立っている。大学の第二外国語で韓国語を学んだ他留学同や民団でも学んだが、中でもNHKラジオ講座を半年間毎日聞き続けたことが一番役に立っている。
姜真智子さん(一九七五年十二月九日生まれ/三重県出身)
@九六年七月より留学
A高麗大学校民族文化研究所三級
B学校近くの下宿(六畳程度/四十万ウォン)
C練習代と小遣いで十五万ウォン程度(本人いわく「かなり倹約している」とのこと)
D本場のチャンゴ(長鼓)を習いたかった。
E音楽を通じて韓国の仲間がたくさんできた。プロの先生に連いていろんな地方を旅行できるなんて夢みたい。
F留学後はチャンゴと舞踊をマスターして、日本で教える仕事をしたい。
Gハングルは読める程度にはしておいた方がスムーズに授業に馴染めると思う。何にも知らないと授業にさえついていけない。
梅田英子さん(一九六七年二月七日生まれ)
@九六年四〜六月に留学後、十月から再留学
A高麗大学校民族文化研究所三級
B韓国のフィアンセとソウル近郊でアパート暮らし。九七年五月入籍予定。結婚後はカナダで住む予定。
C十万ウォン程度(ほとんど使う機会がありません。)
Dフィアンセだけでなく親族ともコミュニケーションを図りたい。
E二四時間韓国語だけの生活をしているおかげで、語学力がメキメキ上達しています。辛いものも全然平気になったし、お姑さんに韓国料理も教えてもらっています。
Fハングルの読み書きはできるようにしておくべき。語順が同じで漢字語が多いので、日本語話者には覚えやすいはず。
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ソウル大学校語学研究所/韓国語課程 朴彗鎭先生
高麗大学校民族文化研究所/韓国語文化研修所 康明順先生
講師は全員が高麗大学校卒業で、大学院のマスターおよびドクター課程を修了した先生ばかりです。授業は一日四時間で、一・二時間目を文法、三・四時間目を会話と二ブロックに分けてレッスンを進めています。また、少人数制なので同じクラスでも個人のレベルに合わせたきめ細かな指導を行っています。日本語話者は欧米圏の学生に比べて初歩の段階では韓国語をマスターする際に有利な点が多いので、ぜひ韓国語にトライしてみてください。責任をもって指導いたします。
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金学千さん(横浜市出身/成均館大学校貿易学科二年在学中) 韓国には文教部の国費留学試験にパスしたおかげで高校生のときに来ましたので、留学年数は今年で六年目になります。最初の一年間は語学課程で学び、普通の高校に入学しました。 留学して良かったことは、韓国と日本という国を客観的に見れたこと。双方の長所と短所が見えたこと。私は大学でAISEC(国際経商学生会議)に所属しており、この八月には慶応大学との国際交流推進の責任者を務めました。そのとき実感したことですが、韓国の学生は思ったよりも先入観で物事を考えやすいようです。それは教育のせいだと思いますが、それが日本人学生との交流の妨げになっているようでした。今回の交流を通して実際に日本の学生と会ってみて、彼らの先入観が少し解けたと思います。小さなことではありますが韓日の橋渡しができたのも韓国に留学したおかげだと思っています。 |
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将来はまだ漠然としていますが韓国語をフルに活かした仕事につきたいと思っています。韓国と日本の間にはまだまだお互いに知らないことや誤解があるのが現実です。将来は韓日交流の懸け橋の一翼を担いたいと思います。 留学して大事なことは二四時間韓国語の環境を作っていくということではないでしょうか。韓国にいるというだけではあまりにも消極的です。あと、大学に入ったらサークルに入ることをすすめます。経験はもちろん、裸の人間付き合いができること間違いなし≡ですよ。 |
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安成珍さん(兵庫県出身/ソウル大学校経営学科を九一年に卒業、母国修学生会副会長、ソウル大学校在外国民修学生会会長歴任、現在は馬山青果市場株式会社常務理事) 韓国人は在日韓国人や日本人が考える以上に日本に関心をもっています。韓国に来たら、日本という国について自分なりに整理しておいた方がいいでしょう。意見をもっていないと戸惑ってしまうのです。 韓国に留学して良かったことは、ありきたりではありますが直接韓国の言葉や文化、人の考え方に触れられたことです。また、日本という国を客観的に見れたことも大きな成果です。韓国には親のすすめで留学したのですが、今は良かったと思っています。韓国に来ていなかったら時代に流されるまま生きていたように思います。 留学の醍醐味はやはり現地の人との触れ合いです。言葉を早く覚えたい方は異性の友人をつくることをおすすめします。言葉はもちろん、歌やTVなどにもすごく興味をもつようになりますから・・・。それから、あまり自分の趣向だけで韓国を判断しないこと。いろんな所に行って、いろんな物を食べて思いっきりエンジョイするのです。また、在日韓国人や日本人の仲間たちとの付き合いも重要です。とくに在日韓国人とは日本では民団の行事などに積極的に出て行かない限り知り合える機会が少ないので韓国留学は同胞の友人をつくるよい機会となるでしょう。あと、私の場合ソウル大学という校風のためか、大学の友人との付き合いは何かと形式的になりがちで打ち解けにくいところがありましたので、英会話学校や会計学院など大学以外の場所にも積極的に出向いて行きました。そこで知り合った友人とは片意地張らずに本音で話し合え、勉強の面でも、友人づくりの面でも幅が広がりました。これはぜひおすすめします。 |
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朴康子さん(大阪府出身/延世語学院、在外国民教育院を経て高麗大学校国語教育学科で国語教員免許を取得し九四年に卒業、現在は培花女子高等専門学校日本語通訳学科などで日本語講師として活躍中) 将来は高校時代までやっていたバスケットボールの分野の関係で仕事がしたい。例えば、国際試合のコーディネーターとか。日本でOLをやめて韓国に留学し大学に入ったので、年齢的にも上だったせいか、片意地張らずにマイペースで過ごせました。分からないことは分からない、と隠さずクラスメートに質問しましたし。クラスメートにもほんとに恵まれましたね。 住まいは下宿、留学生寮、自炊・・・と転々としました。寮は施設的には問題はなかったのですが、ルームメートに恵まれなくて・・・。在日韓国人の友人とは、学生として学ぶことを目的として互いに触発できるようなお付き合いをすることが必要だと思います。 言葉は話すことが恥ずかしくなるとプレッシャーになるので、話すことが楽しくなるような工夫をしてみることが大切だと思います。 |
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木村洋一郎さん(慶応大学総合政策学部卒業後、韓国政府招請留学試験にパスし、現在は延世大学校大学院政治学科マスターコース二年に在学中) 大学で国際関係、日本近代史、東アジアについて学んだことから韓国に興味をもち、すぐに韓国語を学び始めました。九三年のユネスコ世界青年フォーラム・ソウルに参加したのを機に、韓国の友人との交流が芽生え、韓国語の実力がみるみるうちに上達しました。 韓国留学を決意しましたが、語学留学ではなく、ストレートに大学院に入りたくて、韓国人の友人と会う機会を頻繁にし、彼らの前では日本語は一切使わないことを徹底し、語学力をさらに磨きました。 留学に際しては、日本で通訳案内をさせていただいたソウルの方が快く保証人になってくださったり、下宿を探すまでの約一カ月間、家においてくださったりと、本当によくしてくださりスムーズに生活基盤ができました。 大学院の講義はほぼ完全に聞き取れますし、研究発表もこなしています。 実際ソウルに来て驚いたことと言えば、知らない人どうしはとことん距離を置いて付き合うということ。知らない人どうし会釈することはまずない。韓国人と言えば人情が会って付き合いやすいというイメージがありましたがここに来てそのイメージは崩れました。ソウルは東京のように人間関係が希薄化してほしくない。日本にいたときは韓国の良い面ばかり見ていたせいか、韓国人との付き合いは私の方が明らかに遠慮がちでしたが、韓国の良い面、悪い面を自分なりに感じながら生活しているうちに、腹を割ってホンネで付き合える韓国人の親友もできました。こうなると日本人の友人よりも奥深い付き合いができるものです。とくに大学院の先輩方は本当に可愛いがってくれますし、ときには朝まで飲み明かすこともあります。彼らと一生付き合って行けるのならそれだけでも私の韓国留学は大成功だったと言えるでしょう。 まだまだえらそうなことは言えませんが、先入観で善し悪しを判断する前に韓国の現実を直視し、まずは受け容れることが大事だと思います。判断が先に来れば、そこに伴うものは批判しかないからです。 留学に来たのなら韓国で日本人社会を探すことよりも「韓国に入れば韓国に従え」で日本人だけで固まらず、韓国人の輪に飛び込んでみることです。留学の目的は言うまでもなく学ぶことですが、生活しながら勉強するという姿勢が大切な気がします。 私の当面の課題は社会に出ることです。韓国関係を取材する新聞記者を目指しています。長期的な人生設計みたいなものはまだありません。場当たり主義というか、おおげさに言えば「明日死ぬかもしれない」という気持ちで毎朝遺書を書くくらいの真剣な生き方をしたいと思っています。残された短い留学生活をさらに充実させていこうという思いです。 |
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