家族の誕生(2006)
アンニョンハセヨ!
今回紹介するのはキム・テヨン監督の“家族の誕生”という映画です。
この作品、日本での知名度はあまりないのかもしれませんが、韓国で有名な映画賞の一つである大鐘賞で最優秀作品賞と脚本賞の二冠に輝いた作品でもあります。
家族の誕生というタイトルの通り、血の繋がっていない人々が、家族として成立する様子を描いた映画です。映画のテーマとしては、是枝裕和監督の“万引き家族”という映画に近いものがあると思います。
映画のあらすじですが…
1.姉ミラの家に突然やってきて久しぶりに顔を見せたかと思ったら、一回りも年上の女性ムシンを家に連れてきた弟のヒョンチョル。そんな3人、そしてムシンの連れ子とのぎこちない同居生活が始まります…
2.娘ソンギョンは愛に生きる母メジャにうんざり。そんな母メジャは家庭のある男と不倫をし、しかもその男の子供まで生んでしまいます…そんな母メジャがいる韓国から逃げ出したいソンギョンは海外で働くことを夢見ています。そしてソンギョンはついにその機会を手にするのですが…
3.ギョンソクの恋人は綺麗で優しい女性チェヒョン。ギョンソクはそんなチェヒョンのことが大好きです。しかし他の男にも優しく接するチェヒョンにギョンソクの心は嫉妬で限界に…
このようにオムニバス形式で3つのストーリーが進んでいくのですが、最後にこれらが一つにまとまります。その瞬間がなんとも言えず、僕は大好きです。
日本でも話題になった小説原作の映画、“82年生まれ、キム・ジヨン”の主演のチョン・ユミの若い頃の演技も見ることができます。
ちなみに登場する役者さんは皆さん演技派です。コン・ヒョジン、ムン・ソリ、コ・ドゥシム…演技の上手い素敵な女優さんが登場します。
女優ばかり紹介しましたが、この女性陣こそ、この映画での魅力でもあります。
この映画に登場する男達はちょっと頼りなかったり、どこかだらしないのですが、それに比べて登場する女達はしっかり者で生活力が強く見ていて頼もしいです。
最後に彼女達が生み出す家族という関係がとても魅力的なのです。
キム・テヨン監督と言われてもあまりパッと分かる方は少ないと思います。余談ですが香港の女優のタン・ウェイ(映画“ラスト、コーション”などに出演)と結婚した監督として韓国では有名です。キム・テヨン監督の“レイトオータム”という映画に出演したことがきっかけでお二人は結ばれることになりました。ちなみにレイトオータムにはドラマ“愛の不時着”で人気のヒョンビンが登場しますよ!そしてヒョンビンは“愛の不時着”で共演したソン・イェジンとお付き合いしているそうですよ!笑
それではまた次回!
ジニュン