あんにょんブログ
青年会みんなの情報ブログ年子妊娠と出生率
アンニョンハセヨ、インジュです。
新型コロナウイルスで大変なことになっていますね…!
「집콕 (引きこもり)」生活も飽きて外に出たくなりますが、実は私、妊娠8か月で第2子が6月中旬に生まれる予定。
感染に気をつけようと、なるべく家で過ごすようにしています。
人生計画にはあった2人目ですが、こんなに早くやってくるとは思わなかったので最初は戸惑いが大きく、良い条件で職場復帰も望めそうだっただけに、気持ちを切り替えるのに時間がかかってしまいました。
1人目の時はあんなにうれしかったのに…とお腹の赤ちゃんに申し訳ない思いや、2人育児の不安など、つわりはそんなにひどくはなかったのですがメンタル的にはかなりしんどかったです。
それでも職場も含めて周囲が祝福してくれたおかげでだんだん喜びの気持ちが大きくなり、そして日々に忙殺されているうちにあっという間に妊娠後期に突入しました。
2人目は男の子だそうで、それも楽しみ。少し早いですが男の子の服を買ったりしています。家にばかりいると、ポチポチといろいろ買っちゃいますよね…
会社でもありがたいことにそのまま復帰しなくても産休・育休に入れることになりました。
もし働いていたら、大きいお腹で子どもを保育園に送り迎えしながら勤務…ということを考えると、このタイミングに感謝しかありません。
これが当たり前のことではないと痛感させられたのが、韓国にいる従姉に妊娠報告をした時のこと。
「おめでとう」の次に言われたのが「じゃあ、職場とはバイバイだね?」でした。
従姉によると、韓国は育休中に年子でまた妊娠すると、周囲の目を気にして退職する人がまだまだ多いんだとか。
別の従妹は「職場の規模によるよ!」とフォローしていましたが、やはり妊娠や子育てに対する理解は進んでいないと思い知らされました。
そのことを物語るように、2月末に発表された韓国統計庁による2019年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の数)は過去最低の0.92%を更新。その前年に初めて「1」を下回って世界最低水準となりましたが、歯止めがかからない状況です。
経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均は2017年で1.65、日本は2018年で1.42なので比較してもかなり低いです。
背景には様々な要因が絡んでいますが、韓国紙の多くは晩婚や高齢出産を指摘していました。
実際に年齢別の出産率を見ると、40代をのぞくとすべての年代で減少。
仕事が落ち着いてから1人だけ産む、というのがよく見られるライフスタイルで、ソウルの出生率を見ると0.72と更に低くなっています。
過度な競争による教育費の負担や住宅の高騰など、理由いくつでも挙げられますが、やはり私は休暇を取りにくかったり復帰がしにくかったりという職場環境に大きな問題があると思います。
日本の場合だと、出生率は2005年に最低の1.26を記録してから緩やかに回復し、ここ数年は1.4を推移(2018年、厚労省人口動態統計)しているとしています。
確かに私の状況を会社の先輩たちに話すと、「10年以上前だったら育休中に続けて妊娠で、左遷された人がいたよ」などという話を聞きます。
多忙な時期に妊娠をしたということで、職場で上司に罵声を浴びさせられた例も知っています。
でもそれが今ではそんな「マタニティーハラスメント」は許されない空気が形成されていますよね。
私の同期でも仕事が落ち着いてからではなく、早めに結婚して2人目3人目と産む人も見られるようになりました。
韓国も早くそういった社会になったらいいなと思います。
コロナウイルスによって韓国でも 사회적 거리두기 (Social Distancing) として、人と2メートルの距離を置くことを推奨しています。
皆さんも意識して、気をつけて過ごしましょうね…!
(アン・インジュ)
1984年ソウル生まれ。1990年に来日、神奈川県で育つ。延世大学校政治外交学科卒。日本の全国紙に勤務。韓日ダブルの娘の子育て中。