あんにょんブログ

青年会みんなの情報ブログ

怪しい彼女(2014)

怪しい彼女(2014) 怪しい彼女(2014)

前回マイナーな映画をご紹介したので今回はメジャーな映画をご紹介したいと思います!
映画”新聞記者”(2019)で日本アカデミー賞を受賞した女優シム・ウンギョンが主演の映画、”怪しい彼女”(2014)です。

映画の簡単なあらすじですが、お年寄りということで家族から、そして周りから、煙たがられてることを気にし始めた70代のお婆さんマルスンは、ある日突然入った謎の写真館で写真を撮影したことにより20代に若返ります。
若返ったマルスンは憧れの女優オードリーヘップバーンの名前をもじりオ・ドゥリと名乗り始め、久しぶりの青春を楽しみ始めます。そして歌が得意なところをたまたま目撃されたドゥリは、実のお婆さんだとは気づいていない自分の孫にバンドのボーカルをしてくれと頼まれ、バントのメンバーとして活動を始めるのですが…

 

という若返り要素のファンタジーから始まる、笑いあり涙ありの実に韓国映画っぽい王道のコメディ映画です!
本当に若い女性の中にお婆さんが入ってるんじゃないかと思えるほどの、シム・ウンギョンの演技が見どころです!

途中途中、特別出演で出てくるキャストがいるのですが、韓国芸能界に詳しい人なら、え?そこで出てくるの?と笑ってしまうコメディアンや、胸がキュンキュンするイケメン俳優も出てきます。最後まで目が離せません。

韓国でも865万人の観客を動員し、ヒットした映画ですが、この映画のすごいところは世界中でリメイクされているというところです。中国、ベトナム、タイ、インドネシア、そして日本でも”あやしい彼女”(2016)というタイトルでリメイクされました。更にアメリカの製作会社との契約も決まり、英語版、そしてスペイン語版のリメイクが決まっているとのことです。これは映画の配給会社であるCJ E&Mのグローバル戦略の一つです。韓国で作られたコンテンツをただ発信するのではなく、良質なストーリーをそれぞれの国の文化に合わせてリメイクし、世界に広げるという新たなスタイルの韓流とも言えるでしょう。

そしてここからはちょっとした小話です。
このCJ E&Mという映画の配給会社はCJグループという企業グループに属しています。CJグループには韓国トップの映画館であるCGVも入っています。
同じグループ内の企業で、配給、劇場公開を行っているのです。日本の東宝という映画会社とTOHOシネマズの関係に近いものと思っていただければいいと思います。
同じグループ内で映画の配給を担当し、劇場公開するということは、大作を作りやすいなどメリットもありますが、公開される映画の多様性が減りやすいというデメリットもあります。同じグループ内の映画がスクリーンの独占率が高めてしまうことにより、見ることのできる映画の選択肢が狭められてしまう恐れがあるからです。

ちなみにCJグループはエンタメ事業だけでなく、元々は食品工業が主な事業の企業グループです。そしてCJグループはあの有名なサムスン電子で有名なサムスングループから1993年に分かれて生まれた、新たな巨大企業グループの一つでもあります。
韓国産業においてサムスンという存在がいかに大きいか分かるかと思います。

それでは今回はこの辺で。話がいつも映画からそれてしまう気がしますが、ご愛敬ということで。
また次回をお楽しみに!

 

(ジニュン)