日韓のベストセラー本
アンニョンハセヨ、インジュです。
1月初旬、氷点下のソウルに行ってきました。
今回は景福宮の近くにある伝統家屋に宿泊。
浴室までオンドル完備の大変快適な宿でした!
ソウルに来るたびに私が寄る場所が、市中心部にある大型書店「教保文庫」です。
広いフロアに様々なジャンルの本や文房具がそろっています。
韓国の本屋って、立ち読みどころか座り読みなんですよね。
ノートやパソコンを広げて、商品の本を片手に勉強をしている人もいます。こんなんで利益出るのかしら? と心配になったりもしますが…。
ちなみに私服の警備員がいてひそかに見張っています。
私も昔、店舗を出たところで呼び止められたことあります。(無実です!)
韓国のベストセラーを見ていると、日本の本が多く占められていることに驚きます。
この時の総合と小説の1位は東野圭吾「ナミヤ雑貨の奇跡」
エッセイ・詩の1位は葉山アマリ「29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた」
国内の作家よりも日本人作家の本の方が売れているという・・・
他にも2017年最も売れた本を見ると、「君の膵臓をたべたい」や「蜂蜜と遠雷」など日本でも人気だった小説がいち早く翻訳されて並んでいます。
韓国でも東野圭吾や村上春樹といった作家は大人気。
日本文化が好きな韓国人は昔から本当に多くいます。
かたや、日本国内の書店でベストセラーの棚に韓国人作家がお目見えすることはあまりないですよね。
韓国関連の本で売れ筋といえば「嫌韓本」。
この差は残念だなあと思っていたところ、
日本でものすごく売れている児童書があると聞いて驚きました。
「科学漫画サバイバル(韓国名:살아남기)」シリーズです。
韓国のアイセウム社出版の学習漫画で、日本では2008年に朝日新聞出版から発行。
無人島、恐竜世界、新型ウイルス、地震、原子力など多彩なラインナップです。
同社関係者によると10年間売れ続けている大ベストセラーなんだそう。
知人の子ども(小1)が大ファンというのでプレゼントしたところ、大喜び。
「これ韓国の本なんだよ」と言ったら、「だから筆者も主人公も韓国名なんだね~」と、知人はあまり意識していなかったそうです。
でもネットで調べてみたところ、母親たちは
「子どもがほしがったので買ったけど、筆者が韓国人でちょっと拒否反応。反日教育盛り込んでないか心配」「うちの息子も学校図書でよく借りてくるんだけど、良い気はしない」
などなどネガティブな意見が目立ち、モヤモヤ・・・。
もちろん「勉強になるから良い」という意見もたくさんありましたが。
母親世代はこうした誤解があったとしても、本をきっかけに子どもたちには偏見がなくなればいいなと願います。
「嫌韓本」以外の韓国関連本がベストセラーにたくさん並ぶ日も来て欲しいなあ。
アン・インジュ
1984年ソウル生まれ。1990年に来日、神奈川県で育つ。延世大学校政治外交学科卒。日本の全国紙に勤務中。お酒が弱くなったことが悩み。