鋼鉄の雨(2017)
アンニョンハセヨ!
今回ご紹介するのは“鋼鉄の雨”という映画です!
韓国の映画やドラマ、そして漫画や小説といったフィクションで扱われるジャンルの中で特徴的なのが韓国、北朝鮮との南北問題を描いた映画です。昨年大ヒットした愛の不時着も南北問題を描いたドラマですし、シュリやJSAといった名作映画の中にも南北問題を扱った作品は多々あります。そしてこの鋼鉄の雨という映画も南北問題を扱った作品です。
あらすじですが…正直複雑です!それでも簡単に説明するなら…
北朝鮮でクーデターが起こり、チョン・ウソン演じる北朝鮮の特殊部隊の元エージェント、オム・チョルウが致命傷を負った北朝鮮のトップを韓国に連れて逃げて来ます。そしてクーデター後の北朝鮮は韓国とアメリカを相手に宣戦布告を宣告し、南北間に緊張が走ります。クァク・ドウォン演じる韓国の大統領秘書官クァク・チョルは戦争を回避するために、オム・チョルウを通じて北朝鮮のトップとの接触を試みるのですが…
北朝鮮で起きるクーデター、そして戦争勃発の危機、北朝鮮のトップが韓国に連れてこられる…など、南北問題を描いたストーリーの中でもかなり刺激的な設定です。ご存知の方も多いと思いますが、韓国と北朝鮮はいまだに休戦という状態にあり、戦争は終わっていません。そのため、映画中のセリフにもよく出るワードですが、韓国では北朝鮮のことを북한(北韓*プッカン)、北朝鮮は韓国のことを남조선(南朝鮮*ナムチョソン)と呼び合っています。近いうちに平和的に終戦を迎え南北間の交流が正常化して欲しいと思っています。しかし平和的解決までの道のりは非常に険しいです。いずれ機会があれば、韓国に住んでみて実感した市民意識レベルからの南北統一の難しさについて、あんにょんシネマを通じてお話ししたいと思います。
ちなみにですが、この映画には原作があります。ウェブトゥーンという韓国発のデジタルコミックが原作であり、この映画の監督のヤン・ウソク監督が原作の作者です。つまり漫画家が映画監督になり、自身の作品を映画化したというわけです。
もう一つちなみにですが、昨年、韓国ではこの映画の続編である” 鋼鉄の雨2:首脳会談”が公開されました。チョン・ウソンとクァク・ドウォンの主演の二人は続けて登場しますが、1作目とは異なる役で登場します。韓国側のキャラクターをチョン・ウソンが演じ、北朝鮮側のキャラクターをクァク・ドウォンが演じております。北朝鮮の元エージェントだったチョ・ンウソンはなんと韓国の大統領として登場します!つまり続編という形ではありますが、ストーリーは繋がっておりませんので、どちらから見ても問題ありません!
今回はここまでです!
それではまた次回!
ジニュン