韓国の大ヒットドラマ『シグナル』が日本でリメイクされ放映スタート 昨今増加する韓流リメイクドラマを振り返る
韓国で大ヒットしたドラマ『シグナル』が、日本で、坂口健太郎主演で『シグナル 長期未解決事件捜査班』として、リメイクされ、絶賛放映中だ。
時空を超え、過去と未来を行き来しながら、未解決事件を解決していくサスペンス仕立てのストーリーとなっている。韓国ではケーブルテレビにも関わらず、高視聴率を記録し、2016年を代表する作品となった。
一昔前は、『ハケンの品格』や『家政婦のミタ』など、韓国で日本ドラマのリメイクが主流であったが、ここ最近は、立場が逆になり、日本で韓国ドラマがリメイクされることが増えてきた。
そこで、改めて、昨今、話題となった韓流リメイクドラマをピックアップしてみたいと思う。
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第二次韓流ブームが日本を席巻していた2011年にリメイクされたのが、当時、日本圧倒的な人気を誇っていたチャン・グンソクが主演し、韓国で話題となった『美男ですね』。
瀧本美織主演で、脇を玉森裕太や藤ヶ谷太輔、八乙女光など大手芸能事務所のジャニーズ軍団が脇を固め、韓国タイトルと同様『美男ですね』で、リメイクされ、大人気となった。
女性が男性を偽り、アイドルグループを結成するという、韓国のストーリーをそのまま活かし、かつ、チャン・グンソク効果にも後押しされた形といえる。
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2015年には草彅剛主演の『銭の戦争』がリメイクされた。エリート証券マンから借金まみれのホームレスに転落した主人公が、金貸しとなり復讐をするというストーリー。
金に執着する主人公が、愛する人に出会い人間らしさを取り戻す姿に共感を呼び、日本でも高視聴率を記録した。
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そして、続いてリメイクされたのが、ミセンシンドロームなる社会現象を巻き起こした『ミセン-未生―』だ。
韓国社会の理不尽さをあぶりだし、人々の共感を呼び込み大ヒットなった原作であったが、日本では、2016年に『HOPE~期待ゼロの新人社員~』として、リメイクされた。
「陳腐な設定やせりふ回しに視聴者がついてこず、平均視聴率5%と、大惨敗となりました。忠実に再現された設定や、説得力のあるセリフが満載だった原作が素晴らしかったが故に、原作をしっている韓流ファンたちからは残念な声が聞こえてきました。遠藤憲一をはじめ、個性ある俳優たちがこぞって出演したのですが、少し、もったいなかったですね」(芸能関係者)
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そして、長瀬智也を主演にしたリメイクドラマ『ごめん、愛してる』が昨年放映された。
韓国では、ストリートチルドレンという孤独や格差に苛まれ、恋愛によって愛を知っていく主役に感情移入し、ドラマのことが頭から離れないミサ(韓国タイトル名は、ミアナダサランハンダ)廃人と呼ばれる人が続出。
日本のみならず、中国やタイ、トルコなど各国でもリメイクされるほど、韓国で大ヒットした作品だ。日本では、視聴率は平均9%と健闘したのだが。
ごめん、愛してる DVDBOX 公式HP→ごめん、愛している
「“ストリートチルドレン”という特殊なテーマがベースになっているのですが、日本には孤児や移民など、韓国ほど普遍的なものではなく、設定がまず、日本人にはなじむことができませんでした。それでも、それをカバーするストーリー設定や、引き込むセリフまわしなどあればよかったのですが、お決まりの病気や死、格差など、ありきたりなパターンのオンパレードだったので、視聴者が感情移入することが難しかったといえます」(前出・芸能事務所関係者)
『シグナル』は始まったばかり、韓国のヒットを超える作品になることを期待したい。
松庭直
~ドラマ紹介~
毎週火曜日 夜9時 次回は5月15日 第6話
詳細はこちら→フジテレビ「シグナル」公式HP