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W杯のモヤモヤ

W杯のモヤモヤ

アンニョンハセヨ、インジュです。

平昌五輪に続き、W杯も盛り上がっていますね!
サッカー好きな夫の影響で、私も久々にしっかり観戦しています。
こんなにちゃんと見るのは2002年以来かも。
ビールとおつまみを用意して、番狂わせの多い試合に大盛り上がり。
サッカーってこんなに面白かったっけ?
「ボール1つで世界がつながる」って誰かが言っていたなあ。

と穏やかな気持ちでサッカーを見ていたはずだったんですが。

日本の試合を見ながら、まったく穏やかでなくなる自分に気が付いて驚きました。

コロンビア戦の勝利に歓喜する夫の隣で、「え!勝ったの!?」と戸惑う私。
前日、韓国はスウェーデン相手に敗北を喫していたので、素直に喜びを分かち合えず。
前半終了まで明らかに不機嫌だった夫は、試合終了後はホクホク超ご機嫌で、皿洗いでも何でも引き受けてくれました。

SNSで「夫と喜びを共有できない」と書いたところ、「家庭で冷戦が起きるから、ちゃんと共有して!」と日韓ダブルの友人の助言がありました。

前評判では、どんぐりの背比べ状態だったはずの日韓なのに、日本が一歩前に出ている! という衝撃。
これは私だけではないようで、フェイスブックを見ていると、韓国の子たちから同じような投稿がいくつかありました。
「日本がコロンビアを制した。もやもやするけれど、よくやったと思う…」
「今回の大会は番狂わせが多い。韓国をのぞいて…」などなど。

さらには、韓国の報道です。
コロンビア戦は韓国でKBS、MBC、SBSの3局が中継をしたのですが(1局だけじゃないのが韓国の不思議なところですよね)
元サッカー選手のイ・ヨンピョ氏、アン・ジョンファン氏が偏った解説をして、「第2の故郷・コロンビア説」などとネットで揶揄されていました。
イ・ヨンピョ氏は大迫勇也選手のシュートに、「ダメですダメですダメですダメですー!」と4回叫んでいたとか。

SBSで解説したパク・チソン氏だけが、アナウンサーのコロンビアの偏った解説を正して中立的に務めたと評価を得ていました。
さすがパク・チソン! アジアの誇り。

韓国で昔から言われている「サッカーだけは日本に負けてはいけない」という教え(?)。
私の中にもやはり、サッカーに限ってはその教えが深く深くしみ込んでいるようです。

昔から日韓問わずいろんな人から「日韓戦ってどっち応援するのか」と聞かれて、なんとなく嫌な思いになりました。
なるべく「日韓両方ともです。良い試合になるといいですね」とサラッと言える人になりたいと思っていたのですが、(五輪のブログ《記事はこちら》でもそんなことを言っていました)そんな達観した人間にはまだなれないようです。

せめて韓国がちゃんと活躍してくれていれば、こんな思いしないのに!!
次も韓国はメキシコに負け、しかし日本とセネガルは引き分けて、ますますモヤモヤ。

…だったのですが、ドイツ戦の歴史的な勝利に興奮し、大満足!!
まさかあのドイツを敗るなんて!

そんなわけで、それからもうすっかり落ち着き、気持ちよく日本を応援する心境になって、何だかホッとしました(笑)

2002年は、決勝リーグで先に敗退した日本が「韓国を応援しよう!」という機運になっていましたね。
韓国なら想像できないと思うのですが、あれから16年、もし今だったらどうなのかなあ。
あの時すごくうれしかったことを覚えているので、やっぱりしっかりと日本も応援しようと思ったのでした。

 

(アン・インジュ)

1984年ソウル生まれ。1990年に来日、神奈川県で育つ。延世大学校政治外交学科卒。日本の全国紙に勤務中。お酒が弱くなったことが悩み。

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